研究をまとめてみる(2) - Ambigram Laboratory

研究をまとめてみる(2)

デザインの読みやすさついて、一般的な話しも含めて書きます。

まずは言葉の定義。アンビグラムに特化した定義ではありません。
【文字記号空間】(造語) 文字(記号も含む)についていくつかの特徴量を定義してベクトル空間とし、ある1つの文字(記号)をこのベクトル空間上の1つのベクトルとして表現したとき、ある個人が有する文字・記号のすべてのベクトルの集合。習得している言語、習得レベルにより文字記号空間は変化する。
イメージとしてはこの論文が近いような、そうでもないような。
ベクトル走査法による文字空間の構成
デザインを見せる対象が誰か、上記の観点で意識しましょう。

【想起】 あるデザインが、意味のある文字列に見えてくる現象。
最初はゲシュタルト崩壊の逆の意味合いで「ゲシュタルト再生」と名付けました。ですがニューラルネットワークによる「想起」のようなイメージに近いと思い、「想起」にしました。この雰囲気、分かる人には分かるでしょう(トートロジー)。
デザインするときには、想起されやすい方法、表現が重要です。

【カラーバス効果】 ある属性に対する意識が強いほど、その属性に関連する情報が認知されやすくなる現象。
ちょっと違うも知れませんが、たとえばあるサッカー選手名がデザインしてあって、一目では読めないとします。何もヒントがなければなかなか読めなくても、デザインの一部にサッカーボールが入っていれば、サッカー選手の名前と結びついて読める可能性は高くなるでしょう。
崩したデザインの可読性(想起のされやすさ)に影響する効果です。

上記のような定義をしてoscillationの実験をしました(8つのベジエ曲線による振動的ゲシュタルト再生に関する実験と一仮説)。評価したかったのは(当然これだけじゃ評価はできないんですが)、文字記号空間の違いやカラーバス効果の影響があるのかどうか、です。実はこれは、回答に想定外のパターンが出てきてしまったのでちょっと失敗かなと思っています。実験としては「姉派?妹派?」のほうが適切でしょうか。見せ方は違いますが。

上記の実験では、2つ(あるいは3つ以上)の文字同士のベクトルが近いケースです。こういうケースではoscillationアンビグラムが作れるよ、ということです。oscillationを狙うときには、1文字でデザインするのが有効です。逆に、oscillationさせたくない場合には、熟語にするなど効果的なヒントを盛り込むことで、片方の文字が想起されやすくなります。
一方、ある文字のベクトルが周りのベクトルからかけ離れていると、単独の文字でも想起されやすい、ということもいえます。

いろいろ過去の記事を眺めてみてください。
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